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送達について②

6 付郵便送達

訴状等が送達できないと,裁判の手続きを進めることができません。

では,訴えられた場合,家を留守にしておいて,訴状等が送達不能になるようにすればよいのでしょうか。

いいえ,そんなことはありません。

住所等に対して,補充送達及び差置送達によっても送達をすることができない場合には,付郵便送達をすることができます。

この送達方法は,発送した時点で,送達の効力が発生するとされているので,当該書類が実際に到達しなかったとしても,送達されたことになります。

そのため,一回は,不在にすること等によって送達不能にすることができたとしても,付郵便送達をされてしまうと,受け取っていなくとも,法律上は裁判所から送られてきた書類を受け取ったことにされてしまうのです。

ただ,これをするには,本当にそこに住んでいること等を調査したりすることが必要な場合もありますので,行うには手間がかかることもあります。

 

7 公示送達

なお,以上の送達方法は,住所等が分かっていることが前提でしたが,住所等が分からない場合には,公示送達という方法によって書類が送達されたことにしてしまうという方法もあります。

 

8 まとめ

このように,書類を受け取らないという方法によっては,裁判は避けれらないことが多いです。

ですので,裁判所から書類が届いたら,まずは,受け取り,それをもって弁護士に相談しに行くのがよいと思います。