過払金の利息
過払金と利息
過払い金には,ほとんどの場合,年5%の利息がつきます。
過払い金返還請求権は,払う義務がないのに支払いをしたものの返還を請求するものになりますので,法律上は,不当利得返還請求権と呼ばれるものになります。
この不当利得返還請求権には,相手方が,法律上の原因がなく支払われたものであることを知っていた場合には,年5%の利息を付けて返還する義務が生じます。
そのため,過払い金を受け取っていた貸金業者等が,過払い金が発生していることを知りながら支払いを受けていた場合は,払いすぎた金額だけでなく,それに年5%の利息を付けて返還しなければならないことになります。
ほとんどの場合年5%の利息は認められます。
みなし弁済
昔は,貸金業法のみなし弁済という規定があり,厳格な要件を順守していた場合には,年29%まで払った部分については,受け取ることができると規定されていました。
しかし,ほぼすべての貸金業者やクレジット会社は,この厳格な要件を順守していませんでした。
そのため,現在では,このみなし弁済が認められることはまずありません。
そして,最高裁判所は,年5%の利息を付さなくてよい場合,すなわち,貸金業者等がみなし弁済が認められると信じていたと認められるためには,みなし弁済が適用されると信じたことについて「特段の事情」がある必要があると判断しました。
平成29年3月31日時点において,この「特段の事情」が認められることはまずないと言えます。
そのため,過払い金返還請求においては,ほぼ全ての場合において,年5%の利息を付して請求することができます。
ただ,この部分の回収を目指すためには裁判等を行う必要があることも多いです。
そのため,過払金返還請求をお考えの方は是非弁護士にご相談ください。