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事業再生と債権管理187号について

先月は、『事業再生と債権管理 188号』の特別企画「個人事業主の債務整理と経済的再建」の備忘録かわりのメモをブログで書いたのですが、今回は前号の分についても、同じようにメモを取っておこうと思ったので、順番が逆になってしまうのですが、『事業再生と債権管理187号』の特別企画「個人事業主の債務整理と経済的再建」の破産手続きまでの部分について気になったところメモしておこうと思います。

個人事業主の特徴としては、財産や取引、債務の形成原因が事業と個人生活の間で分離されておらず、事業が破産手続開始によって欠格となる恐れがあり、破産手続き後も公租等が非免責債権として残り、手続後の生活設計も考慮する必要がある。

破産法1条で、債務者の経済生活の再生の機械の確保を図ることが目的となっているので、差押禁止財産等を使ってその後も事業を営むことは何ら否定されるものではない。

債務が5000万円を超える場合、個人再生は利用できないが、事業再生等ガイドラインや中小企業活性化協議会の手続を利用することは考えられる。

確定申告もできていないような場合、破産はともかくとして、個人再生等の手続を利用することは難しいと思う。

破産後も個人事業を継続しているかどうかは、事業継続のために必要なものが自由財産にあたるかどうか。

どのようなものが、技術者、職人、労務者その他の主として自己の知的または肉体的な労働により職業又は営業に従事する者のその業務に欠くことができない器具その他の物にあたるかは、その職業として生活して最低限の事業レベルの保護に限られる?

第三者への譲渡可能性がなければ、営業権は考慮する必要がない。本人の才能、技能によって成り立っているのであれば、営業権の評価ほとんどないということにならざるを得ない。

個人事業主の収入が給与と同視でき、ほかに換価・回収が必要な財産がまったくないことなどについて、申立段階できちんと説明が尽くされているのであれば、必ずしも管財事件とする必要はない。

普段債務整理を扱う弁護士としては大変勉強になりました。